ローソク足は四本値(よんほんね)=始値、高値、安値、終値を表す
ローソク足は実体とひげというパーツによって、その区間内での始値、高値、安値、終値を表しています。
その内訳は上記の図のとおりです。
陽線は右下=始値・右上=終値であることから上昇を表しており、陰線は右上=始値・右下=終値として下落を表します。
陰線と陽線の色
厳格なルールはなくツールや会社によってまちまちです。
ただ陽線と陰線の基準となる色はあります。それは「陽線が赤で陰線が黒」というもの。
海外では、陽線=安全の青、陰線=危険の赤が多いようです。
一方、日本では「陽線=日が昇る赤、陰線=日が沈む」という意味合いから陽線が赤、陰線が青 または陽線は白、陰線は黒が多いです。
ちなみに本記事では「陽線は白、陰線は黒」にて示したいと思います。
それでは続きまして、各種ローソク足の基本形状、意味を紹介していきます。
陽線ローソク足:7種類の主な意味、動き、強さを解説
まずは上昇を表す陽線から。
7種類の基本形が存在し、その主な意味や動き、買い圧力(上昇圧力)の強さは以下のとおりとなります。
(※買い圧力が強い順に紹介)
「陽の丸坊主」一番強い買い圧力の陽線ローソク足
陽の丸坊主は、ヒゲが無くて坊主頭のようにツルっとしている実体の長い陽線(大陽線)です。
安値が無い、一気に駆け上がった、ずっと右肩上がりだったことを示しており、一番強い買い圧力となります。
「陽の大引け坊主」二番目に強い買い圧力の陽線ローソク足
まず大引けとは、金融市場におけるその日の最終取引のこと。
陽の大引け坊主とは、終値(右上)が坊主である=上ヒゲが無いローソク足のことです(※丸坊主とちがって下ヒゲは存在)。
上ヒゲが無い=下がる気配が無いことを表し、二番目に強い買い圧力となります。
「陽の寄り付き坊主」三番目に強い買い圧力の陽線ローソク足
寄り付きとは、金融市場におけるその日の最初の取引のこと。
陽の寄り付き坊主とは、始値(右下)が坊主である=下ヒゲが無いローソク足のことです。
上ヒゲによってやや抑えられているものの、大陽線であることから、三番目に強い買い圧力となります。
「陽のカラカサ」四番目に強い買い圧力の陽線ローソク足
陽のカラカサとは、一度下落したものの買い支えがあるため戻したことを表し、四番目に強い買い圧力となります。
「下影(したかげ)陽線」五番目に強い買い圧力の陽線ローソク足
下影(したかげ)陽線は、最後折れている分だけカラカサよりも弱くなりそうだが、下ひげが長く戻しており五番目に強い買い圧力となります。
「陽のコマ」六番目に強い買い圧力の陽線ローソク足
陽のコマは、若干の買い圧力があるものの中立に近いことを表し、六番目に強い買い圧力となります。
「上影(うわかげ)陽線」一番弱い買い圧力の陽線ローソク足
上影(うわかげ)陽線は、上ヒゲが長く相当押し戻されている=上に抵抗があることを示しており買い圧力は無く、むしろ頭を抑えられてこの後下がっていく可能性を示唆します。
陽線ローソク足:7種類の主な意味、動き、強さを解説
続いて下落を表す陰線をご紹介。
こちらも7種類の基本形が存在し、その主な意味や動き、売り圧力(下落圧力)の強さは以下のとおりです。
(※売り圧力が強い順に紹介)
「陰の丸坊主」一番強い売り圧力の陰線ローソク足
陰の丸坊主は、ヒゲが無くて坊主頭のようにツルっとしている実体の長い陰線(大陰線)です。
始まってから最後まで真っ逆さまに落ちたことを示しており、一番強い売り圧力となります。
「陰の大引け坊主」二番目に強い売り圧力の陰線ローソク足
陰の大引け坊主とは、終値(右下)が坊主である=下ヒゲが無いローソク足のこと。
上記は始まってからちょっと上がったものの真っ逆さまに落ちたことを示しており、二番目に強い売り圧力です。
「陰の寄り付き坊主」三番目に強い売り圧力の陰線ローソク足
陰の寄り付き坊主とは、始値(右上)が坊主である=上ヒゲが無いローソク足のこと。
最後に若干反発しているものの実体の長い大陰線であることから、三番目に強い売り圧力となります。
「陰のカラカサ」四番目に強い売り圧力の陰線ローソク足
陰のカラカサは、下ヒゲは長く上ヒゲの無い陰線です。
こちら始値より一回も上昇していない=上がろうとする気配が無いことを表し、四番目に強い売り圧力となります。
「下影(したかげ)陰線」五番目に強い売り圧力の陰線ローソク足
下影(したかげ)陰線は、一時的に始値よりも少々上昇している分、陰のカラカサよりは売り圧力の弱いローソク足です。
よって、五番目に強い売り圧力となります。
「陰のコマ」六番目に強い売り圧力の陽線ローソク足
陰のコマは、若干の売り圧力があるものの余り売買がなく中立的であることを表し、六番目に強い売り圧力です。
「上影(うわかげ)陰線」一番弱い買い圧力の陰線ローソク足
上影(うわかげ)陰線は、始値よりもかなり上に反発し始めていることを表し、一番弱い売り圧力です。
実体が横線となるローソク足:4種類の主な意味、動きを解説
さらに陽線にも陰線にも分類できない、実体が横線で表される特殊なローソク足をご紹介。
4種類の基本形が存在し、その主な意味や動きは以下のとおりとなります。
「一本線」実体が横線でヒゲが無いローソク足
一本線は、ただの横線一本という極めて特殊な形をしています。
これは始値、高値、安値、終値が同じだったということを示しており、要するに売買自体が無いことこと表しています。
「十字線」実体が横線の転換点を示唆するローソク足
十字線は相場の転換点を表す可能性が高いローソク足。
値動きの上下あったものの結局始値と終値が同じだったことを表しています。
すなわち上で出現すればこれから下落していく、下で出現すればこれから上昇していく可能性があることを示します。
「トンカチ」実体が横線の上昇を示唆するローソク足
トンカチは一旦下がったが買い戻されたことを表しており、買い圧力が強くこれから上昇していく可能性があることを示します。
「トウバ」実体が横線の下落を示唆するローソク足
トウバは一回上がったがその後は真っ逆さまであったことを表し。売りが強くなったことを示します。